ISO認証の取得プロセスを徹底解説

公開日:2025/06/15  

認証プロセス

ISO認証の取得にあたっては、さまざまなプロセスを経る必要があります。また、ISO認証は取得したらおしまいというものではなく、取得後も引き続き管理が必要になります。本記事では、ISO認証の取得プロセスに焦点を当てて徹底解説をしていきます。ISO認証の取得を検討している経営者・担当者の人はぜひご一読ください。

ISO認証とは

ISOとは「International Organization for Standardization(国際標準化機構)」の略称で、スイス・ジュネーブに本部を置く国際的な標準化機関です。この機関は、製品やサービス、マネジメントシステムなどに関する国際的に通用するルールや仕組みを定めた「ISO規格」を制定しています。

ISO規格は、加盟国による合意と投票を経て決定されるため、非常に権威のある国際規格とされています。ISO規格を取得することは、企業の「国際的に認められた基準に従って製品やサービスを提供している」という証明です。

これにより、顧客や取引先からの信頼度が向上し、ビジネスチャンスの拡大にもつながります。また、社内においても業務プロセスの見直しや品質管理体制の強化などが進み、組織全体の意識向上が期待されることでしょう。

代表的なISO規格には、品質マネジメントの「ISO 9001」環境マネジメントの「ISO 14001」情報セキュリティマネジメントの「ISO 27001」があります。

たとえば、ISO 9001は顧客満足度の向上と一貫した品質の提供を目的とし、ISO 14001は法令遵守や環境リスクの軽減に役立ちます。ISO 27001は情報漏えいリスクの低減や情報セキュリティ意識の向上を図るための規格です

このように、ISO規格は多岐にわたる分野で活用され、企業の信頼性や競争力を高める重要なツールとなっています。

ISO認証取得及び取得後のプロセス

ISOの取得およびその後のプロセスは、大きく6つのステップに分かれています。

事前準備

まずは事前準備として、取得するISO規格やその適用対象(事業内容・製品など)を決定し、社内で担当者や事務局を設けます。経営者から従業員に向けたキックオフ宣言を行い、場合によっては外部コンサルタントの活用や社員教育も実施します。

マネジメントシステムの構築

次に、マネジメントシステム構築のプロセスでは、ISOの要求事項を満たす体制を整えるために、組織の現状把握、リスク・課題を洗い出します。そして、目標設定、社内文書の整備、権限の明確化などを行います。

運用開始

マネジメントシステムを構築したら、それを実際に運用し始めます。認証審査予定日の90日前までには運用を開始し、計画に基づいた実施と記録管理を徹底する必要があります。

内部監査とマネジメントレビュー

その後、内部監査とマネジメントレビューを行います。おおよそ審査予定日の60日前までに実施し、計画通りの運用ができているか、効果が表れているかを確認するのです。不備があれば文書や体制の見直しを行います。

ISO取得審査

ISO取得審査では、まず一次審査で二次審査を受ける資格があるかが確認され、次に二次審査で実際の運用状況がISO規格に適合しているかが評価されます。

基準を満たせば取得可能ですが、重大な不適合がある場合は再審査が必要です。軽微な不備であれば、1ヶ月程度の是正後に取得が認められる場合もあります。

取得後の運用管理

最後に、取得したマネジメントシステムの継続的な運用を行います。ISO認証の維持には、年1回の維持審査と3年ごとの更新審査を受けることが求められます。

ISO認証の取得にかかる費用

ISO規格の取得にはさまざまな費用がかかり、大きく分けて「マネジメント体制の構築費」「認証審査費」「維持費」の3つに分類されます。

マネジメント体制の構築費

まず「マネジメント体制の構築費」は、ISO規格に準拠した体制を整えるための費用です。これには担当者の人件費のほか、外部コンサルタントに支払う費用(相場は月額5〜20万円)や、社員教育・研修費(1人あたり3〜10万円)が含まれます。コンサルティングを活用する場合、支援内容や期間により費用は大きく変動します。

認証審査費

次に「認証審査費」は、ISO認証機関に審査を依頼するために必要な費用で、相場はおおよそ50〜200万円程度です。審査の内容や企業規模、事業内容によっても金額が異なるため、事前の見積もりが重要となります。

維持費

「維持費」には、認証後の継続的な運用にかかる費用が含まれます。これには、年1回の定期審査(認証審査費の1/3〜1/2)、3年ごとの更新審査(認証審査費の2/3〜同額)に加え、社内体制の維持に関わる人件費などが含まれます。

コスト削減のコツ

コスト削減の方法としては、まず複数のコンサルタントや審査会社から相見積もりを取ることが効果的です。業者によって価格や支援の質に差があるため、価格だけでなく評判や実績を確認し、最適なパートナーを選ぶことが重要です。

さらに、すべてを外部に依頼するのではなく、必要な範囲や期間のみ部分的にコンサルタントに依頼することで、無駄な支出を抑えることが可能です。

まとめ

ISO認証は、企業の信頼性や国際競争力を高めるうえで非常に有効な手段です。本記事では、ISOとは何かという基本から、取得までの6つのステップ、取得後の管理体制、そして費用の内訳やコスト削減のコツまでを徹底的に解説しました。ISO認証は一度取得すれば終わりではなく、維持・更新を通じて継続的に運用する必要があります。経営者や担当者にとって、ISO認証取得は事業を次のステージへ進める重要なプロジェクトです。費用面でも適切な準備と業者選定によってコストの最適化が可能となるため、実践的な知識としてぜひ参考にしてください。

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ISOプロの画像 引用元:https://activation-service.jp/iso/lp/
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会社情報NSSスマートコンサルティング株式会社 東京本社
〒163-6021
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〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目13番6号 サガミビル2F
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〒530-8611 大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビルオフィスタワー
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〒650-0023 兵庫県神戸市中央区栄町通1-2-10 読売神戸ビル 5F
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