ISO認証の「モノ認証」「マネジメント認証」について解説

公開日:2025/09/15   最終更新日:2025/10/28

モノとマネジメント

ISO認証には、大きく分けてモノ認証とマネジメント認証の2つがあります。それぞれに大きな違いがあるので、その特徴を正しく把握することが大切です。本記事ではそれぞれの規格の概要と、マネジメント規格の分類の一例を紹介します。ISO認証の取得を検討しているなら、ぜひ参考にしてください。

モノ規格とは

「モノ規格」とは、時間、質量、長さ、案内標識、コンセントやプラグなど、あらゆる「モノ」に関する世界共通の基準を定めた規格のことを指します。いわば「世界共通のものさし」として、各国間での取引や製品のやり取りを円滑に進めるために設けられています

国や地域ごとに製品の寸法や品質、安全基準などが異なっていると、取引上のトラブルや生産コストの増加、さらには安全性の問題など、さまざまな支障が生じる可能性が高いです。こうした問題を回避し、国際的な取引をスムーズにするために制定されたのが、ISO(国際標準化機構)によるモノ規格です。

私たちの身近な生活の中にもISOモノ規格は多く存在し、例えば非常口のマークを定めた「ISO 7010」や、クレジットカードなどのサイズを統一する「ISO/IEC 7810」、ネジの形状を標準化した「ISO 68」などが挙げられます。これらの規格により、国や製品が異なっても共通の基準で安全性や互換性が確保され、国際社会全体での利便性と信頼性の向上に大きく寄与しています。

マネジメントシステム規格とは

「マネジメントシステム規格」とは、製品やサービスそのものではなく、組織の運営や管理の仕組みです。つまり、マネジメントシステムに関するISO規格を指します。この規格の対象は企業などの「組織」です。ここでいう組織とは、2人以上の集団を意味します。

企業だけでなく病院や地方自治体などの団体も含まれ、個人単位は対象外です。組織が一定の目標に向かって効率的かつ秩序立って活動するためには、適切なマネジメントが不可欠です。特に社員数が多く、業務の範囲や責任が複雑になる大規模企業では、マネジメントの重要性はより高まります

適切なマネジメントを実現するためには、社員全員が企業内で定められたルールや規定、作業手順などを遵守することが前提となります。また、そのルールを円滑に運用するために、各部署や部門ごとに責任者を配置し、それぞれに明確な権限を与えることで、業務の効率化や組織運営の安定性が確保可能です。

このように、組織内で設定されたルールや手順、さらにそれを実行するための責任・権限の体系を総称して「マネジメントシステム」と呼びます。つまり、マネジメントシステムは、組織の全員が共通の目標に向かってスムーズに活動するための仕組みそのものです

ISOマネジメントシステム規格は、このマネジメントシステムの構築や運用に関する国際的な基準を定めたものであり、企業が組織運営や品質管理、環境管理などを効率的かつ体系的に行うための指針として活用されます。

マネジメント規格の例を紹介

ISO規格は世界で5万種類以上存在しており、その中でも特に企業活動に密接に関わる規格群が「マネジメントシステム規格」です。これらの規格の目的は、組織の運営や管理の仕組みを国際的な基準に沿って整備することです。

品質管理、環境管理、情報セキュリティ、食品安全、ITサービス管理など、さまざまな分野に適用されます。日本において取得件数が多い代表的な規格は、以下の通りです。

ISO9001

ISO9001は、製品やサービスの品質を継続的に向上させることを目的とし、企業が長期的に安定した品質を提供できる体制を構築するための規格です。これにより顧客満足の向上だけでなく、生産性の向上やコスト削減、利益率の改善にもつながります。

ISO14001

ISO14001は、企業活動が環境に与える影響を評価・管理する規格です。環境リスクの低減や持続可能な活動を実現するための枠組みを提供します。

ISO27001

ISO27001は、情報の機密性・完全性・可用性を確保することを目的としています。情報セキュリティのリスク管理と組織体制の構築を支援する規格です。

その他の規格

その他にも、食品安全マネジメント(ISO22000)、クラウドサービスセキュリティ(ISO27017)、ITサービス管理(ISO20000)など、特定の業種や目的に応じた多岐にわたる規格が存在します。

まとめ

ISO認証には、大きく分けて「モノ認証」と「マネジメント認証」の二種類があります。モノ認証は製品や部品の寸法・品質・安全性などに関する国際基準を定め、取引の円滑化や安全性・互換性の確保に寄与します。一方、マネジメント認証は組織の運営や管理の仕組みそのものに関する規格で、企業や団体が共通の目標に向かって効率的に活動するためのルールや責任・権限を明確化することが可能です。代表的な規格には、品質管理のISO9001、環境管理のISO14001、情報セキュリティのISO27001などがあります。これらを導入することで顧客満足の向上、コスト削減、リスク管理強化、持続可能な運営など、多方面で組織の信頼性と競争力を高めることが可能です。

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ISOプロの画像 引用元:https://activation-service.jp/iso/lp/
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